むくみはなぜ起こる?
決して太っているわけではないのに、
ぽっちゃりした印象に見られがちの“むくみ”。
夕方、脚がパンパンで「ブーツが履けない」
「ジーンズに太ももが通らない」なんて焦った経験はありませんか?
むくみの症状は様々な原因で表れますが、
その代表的なものが足の血行不良です。
「足は第二の心臓」という言葉通り、
足の筋肉は心臓から送られてきた血液を循環させる
“ポンプ”としての役割に担っています。
ところが、このポンプがうまく働かなくなると血行が悪くなり、
水分の排出がスムーズに行われなくなってしまいます。
体内の水分は、血管の中、細胞の中、細胞と細胞の間で
一定のバランスを保っているのですが、
血行不良などでこのバランスが崩れてしまうと
細胞間の水分が増え過ぎてしまいます。
これが、「むくみ」の状態。
重力の影響上、主に下半身に起こりやすいのが特徴です。
ただ、むくみの原因として考えられるのは
血行不良ばかりではありませんので注意!
例えば、塩分を取り過ぎている場合には、
体内に水分をため込んで
血液中の塩分濃度を元に戻そうとする機能が働き、
「むくみ」の症状が現れます。
また、腎臓や心臓、肝臓、
甲状腺の病気の症状でむくみが出る場合もありますから、
極端に顔がむくんだり症状が長く続いたりするような場合は、
「単なる血行不良」では片づけられない場合があります。
内臓の病気以外の原因でおこるむくみは、
血行を改善すると症状が緩和します。
例えば…
■顔のむくみ
顔のむくみ対策に最も効果的なのが、蒸しタオル美容法♪
美容院などで経験があると思いますが、
首筋に熱いタオルを当ててもらうとスーッと疲れが抜けていきますよね。
顔がむくんでいるなぁと思ったら、
首〜顔に蒸しタオルを当てて血行を促しましょう。
顔の血行が改善すると、むくみだけではなく
肌のくすみやシミも解消されますよ☆
■足のむくみ
足は、もっともむくみが出やすい部分!
その日のむくみや疲れを翌日に持ち越さないように、
毎晩しっかりケアしましょう。
足のむくみにオススメなのは、ストレッチやマッサージ、
足湯、青竹踏み、健康サンダルなど。
例えば、足の指をグッと閉じたり開いたり…と繰り返す「グーパー運動」や、
かかとの上げ下げ、足の指間に手の指を挟み→
足の裏をつかんで足首を回すストレッチなどが効果的です。
足の血行改善は、全身の血液循環を促す効果アリ!
むくみ改善&健康のために、足のお手入れはマメに行いましょう。
東洋医学からみた“むくみ”とは
東洋医学の観点から見ると、むくみは「水毒」の症状。
体内の水分バランスが崩れた状態なのです。
むくみを解消する方法として、
運動などで血行を促進することはもちろんですが、
漢方薬も絶大な効果を発揮します。
例えば、五苓散(ごれいさん)や真武湯(しんぶとう)、
当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)、防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)など。
漢方の場合、その人の体質や体調に合わせて
処方する薬の種類や量も違ってきますので、
まずは一度病院で相談してみましょう。
東洋医学の場合は、じっくり時間をかけて根本から治療するというスタンス。
「すぐに効く」「すぐに治る」と期待していると
ちょっと肩すかしをくらった感じになるかもしれませんが、
長い目で見ると身体にとって優しい治療法です。
血行が悪くて身体に様々な不調を感じている方は、
東洋医学での治療も視野に入れてみてはいかが?