冷えている子どもたち
子どもといえば、体温が高くて“冷え”や血行不良とは無縁な印象。
寒い日でも、薄着で遊びに出かける元気なイメージです。
でも、子どもに対してそんなイメージを持っているのは、
どうやら筆者が古い人間だからということのよう。
最近は、体温が低い子どもや
血行が悪くて血色の悪い子どもが増えているようなんです。
原因の一つが、ITの発達。
昔は外で鬼ごっこをしたり缶蹴りをしたり…といった遊びが定番でしたが、
今は家の中でゲームで遊ぶというのが主流のようなんですね。
ネットゲームで顔を見たこともない人と対戦したり、
一緒に敵を倒したりといったタイプのゲームも登場していますので、
早く帰ってゲームをやりたい!
と思う子どもが多いようなんです。
また、塾通いが大変で、外で遊ぶ暇なんてないという子どもも…。
これでは、筋肉も発達しませんよね。
体温の約40%前後は筋肉による発熱が占めていますので、
当然、体温が低くなってしまいます。
また、学校での人間関係や、塾通いによる精神的なストレスが
血行に悪影響を与えている点も見過ごすことはできません。
ストレスは過度に血管を収縮させて血の流れを悪くしてしまいますので、
身体の冷えを促進してしまいます。
身体が最も成長する大切な時期に、
このような環境下に置かれている子どもたちは、
ある意味ではとても不幸です。
食べるものに困らず、生活にも困っていなくても、
成長する上で大切な視点が欠けていれば、
それはやはり「不幸」と表現せざるを得ないのではないかと筆者は思うのです。
子どもの生活で気をつけるべきポイント
現代の子どもたちを血行不良にさせている要因は、
便利でシステマチックになり過ぎたライフスタイルなのかもしれません。
しかし、周りの大人たちが気をつけてあげることで
改善できるポイントもたくさんあるハズ。
例えば、食べ物や飲み物。
コンビニや自動販売機が町中に溢れ、
欲しい時にいつでも欲しいおやつやジュースが変える現代は、
親の管理能力が試される時代と言っても過言ではありません。
暑いからといって冷たい清涼飲料水ばかりガブ飲みしていたり、
1日に何個もアイスを食べたりしていると、腸が冷えてしまいます。
腸の血行が悪くなると、消化不良を起こしたり、風邪の原因になったり…。
体調を崩す元になりますので、お腹は冷やさないように!
シャツは必ずパンツの中に入れるように教えたり、
「ジュースは1日1本まで」「今日はもうアイスはお終いだよ」と、
親が管理してあげることも必要でしょう。
もちろん、過保護にしたほうが良いというわけではありません。
暑ければどうすれば涼しくなるのか、
寒ければどうやってすごせば温かくなるのか、
自分で体験して考える力を養うことも大切なことです。
子どもは親を見て育つ
放っておいて好き放題にするのもダメ、過保護にするのもダメ…。
それなら、どうやって子どもの健康を管理したら良いの!?
…と、混乱してしまう方も多いことでしょう。
誰だって、子育ては不安だらけです。
子どものことを思うとあれこれと心配になると思いますが、
一番大切なことは、自分自身がどう生きるかということ。
自分自身の生活を見直すということなんです。
月並みですが、子供は親を見て育ちます。
親が、食事をせずにお菓子ばかり食べていれば、
その子もおかしばかり好んで食べるようになってしまうかもしれませんし、
親が1日に何個もアイスを食べていれば、子どもだって食べたくなるでしょう?
親が家に引きこもってネットばかりやっていれば、その子も
ゲームばかりで外遊びしない生活が当たり前になってしまうかもしれません。
血行が悪くて体温が低く、あまり健康とはいえない…という自覚症状がある方は、
まずは自分自身の生活スタイルを改めてみてはいかがでしょう?
家全体の空気の流れが良い方向に変わって、
子どもたちの意識も変わってくるかもしれませんよ。