自律神経とは
律神経という言葉、「聞いたことがない」という方は少ないでしょう。
自律神経とは、内臓を動かしたり汗をかいて体温を調整したり…と、
自分の意識によらず身体の機能をコントロールしてくれる神経のことです。
「交感神経」と「副交感神経」の二つで構成されており、
必要に応じて自動的に切り替わります。
循環器系、呼吸器系、消化器系、内分泌系…婦人科系と、
自律神経は様々な器官の働きに影響を与えているため、
自律神経が正常に機能しなくなると様々な不調をもたらすことに…。
血行不良もその一例です。
交感神経と副交感神経、どちらが優位に働き過ぎても、
血行の状態は悪くなってしまいます。
自律神経の乱れは血行不良の原因
自律神経は、生命を維持する上で重要な様々な働きを司っています。
その基本となるのが、「血行」。
血液は、人間の体内に60兆個もあると言われる細胞に
栄養や酸素を届けるという役割を担っていますから、
血行が悪くなると身体全体が栄養不足になってしまいます。
では、なぜ、自律神経の乱れが血行不良を招くのでしょうか?
◆交感神経が優位になると…
イライラやストレスがたまると、
身体はいつでも戦えるように「戦闘モード」に入ります。
これが、交感神経が活発になった状態。
交感神経は血管を収縮させる働きがある上、
血液は主に筋肉に流れ込むようになるため、
内臓への栄養&酸素供給がおろそかになります。
このような状態が長く続くと、
結果として身体は血行不良の状態が続いていることになり、
各種ホルモンの分泌や体温調整などにも支障をきたすことになるのです。
◆副交感神経が優位になると…
逆に、リラックスモードで副交感神経が活発化し過ぎると、
今度は血液中の“顆粒球”が必要以上に増えてしまいます。
この増え過ぎた顆粒球は、死滅する際に活性酸素を発生させます。
活性酸素は、強い酸化力を持っているため、体内の細胞を錆びつかせる原因に…。
血液も酸化されてしまい“ドロドロ”になってしまうでしょう。
結果的に血液はスムーズに流れにくくなってしまい、
ますます血行が悪くなるという悪循環にはまり込むのです。
自律神経のバランスを整えて血行促進!
良好な血行を保つためには、自律神経のバランスを整えておくことが大切!
でも、どうすれば交感神経と副交感神経を
ちょうどよいバランスに調整できるのでしょうか?
栄養
ビタミンやミネラルが不足すると
ストレスに抵抗するホルモンの分泌を低下させてしまうため、
ストレスによる影響を受けやすくなります。
結果、自律神経のバランスが乱れてしまうというわけ!
野菜や海草を積極的に摂取することはもちろんですが、
カルシウムや鉄分など、食事だけで補うことが難しい栄養素は
サプリメントを上手に利用しましょう☆
お風呂の温度
入浴する時の湯船の温度は、自律神経のバランスに影響を与えます。
具体的には、40℃以下は副交感神経を、
40℃以上は交感神経を活発化させると言われています。
ストレスで精神的にいっぱいいっぱいになっているなぁと感じている方は、
40℃以下のぬるめのお風呂に入ることをオススメします。
「いつもはシャワー派」という方も、
バスタイムで心身を温めれば血行も良くなって冷え性にも効果が期待できますよ!
睡眠
眠れないのは、交感神経が優位になっている証拠。
副交感神経を活発化させて、質の良い眠りで心身を休ませましょう。
そのためにも、以下のことに注意してください。
@寝る前にはテレビやパソコンの画面を見ない
A熱い湯船に浸からない
B激しい音楽ではなく、ゆったりとした音楽を聴く
Cラベンダーやカモミール、オレンジなどの香りで気持ちを鎮める
Dゆっくりと深呼吸を繰り返す
日光浴
最近は、紫外線による肌への影響を恐れて日光を避ける女性が多いようです。
しかし、日光には自律神経を元気にして血行を促進する作用があります。
目から太陽光が入ると、“間脳”という脳の一部から
セロトニンという物質が放出されます。
このセロトニンが、自律神経のバランスを整える鍵!
セロトニンには精神を安定させる働きもあり、
うつ病の発症と密接な関係を持つ物質として注目されています。
日焼けするのがイヤなのはよ〜く分かりますが、
心身の健康のためにも1日1度はお日様にご挨拶しましょう☆